Chateau Montelena Wineryで1976年のパリテイスティング優勝のシャルドネを造り、1980年にシカゴで開催された世界のシャルドネ221種のブラインドテイスティング対決でGrgich Hills Wine Cellar Sonoma County Chardonnayを優勝に導いたワイン醸造家Miljenko “Mike” Grgichが1977年にラザフォードで設立したGrgich Hills Estateガーギッチ・ヒルズ・エステートの歴史と栄光の軌跡をご紹介します。
ガーギッチ・ヒルズ・セラー設立までの経緯
シャトー・モンテレーナでマイク・ガーギッチが手掛けたChateau Montelena Chardonnay 1973が1976年に開催された伝説の米仏ブラインドテイスティング対決として知られる「パリテイスティング」の白ワイン部門で見事1位に輝きました。その時の順位は以下の通りです。
パリテイスティングの白ワイン部門(点数は180点満点中の点数) | |
1位 (米) Chateau Montelena 1973 | 132点 |
2位 (仏) Meurault Charmes Roulot 1973 | 126.5点 |
3位 (米) Chalone Vineyards 1974 | 121点 |
4位 (米) Spring Mountain 1973 | 104点 |
5位 (仏) Beaune Clos des Mouche Joseph Drouhin 1973 | 101点 |
6位 (米) Freemark Abbey 1972 | 100点 |
7位 (仏) Batard Montrachet Ramonet 1973 | 94点 |
8位 (仏) Puligny Montrachet Les Pucelles Leflaive 1972 | 89点 |
9位 (米) Veedercrest 1972 | 88点 |
10位 (米) David Bruce 1973 | 42点 |
マイク・ガーギッチの功績によりシャトー・モンテレーナは世界中にその名を轟かせたのです。マイク・ガーギッチは5年間のシャトー・モンテレーナにおけるワインメーカーの任期が満了に近づくにつれ、自身のワイナリーを持つ事を夢見るようになっていました。
ガーギッチ・ヒルズ・エステートについて
ナパバレー・ワイントレイン
1989年にナパとセントヘレナを往復するナパバレー・ワイントレインが開通しました。この列車はナパ市内の駅を出発すると州道29号線に沿ってヨントヴィル、ラザフォード、オークヴィルを経由してセントヘレナまで向かいます。
運行ルートにはナパバレーを代表する数々のワイナリーが立ち並んでおり、車内ではワインと食事を楽しみながらワイナリーの景色を堪能する事が出来ます。
この運行ルートには33のワイナリーが点在し、そのうち12のワイナリーがナパバレー・ワイントレインと提携しており訪問が可能となっています。この12の提携ワイナリーの1つがガーギッチ・ヒルズ・セラーで、現在もナパバレー・ワイントレインのツアー客の訪問を受け入れています。

Napa Valley Wine Train
参照元:winetrain.com
所有・管理する畑の一覧
ガーギッチ・ヒルズ・エステートでは一般に販売されるナパバレーセレクション、ワインクラブのメンバーとワイナリーの訪問者向けの特別区画から造られるミルジェンコセレクション、テイスティングルームで入手できるレガシーセレクションの3つに分類されます。
取り扱い品種はカベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、ジンファンデル、プティシラー、プティヴェルド、シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン(フュメブラン)、レイトハーベスト(ソーヴィニヨンブラン、リースリング、ゲヴェルツトラミネール)と幅広いラインナップ。これらのブドウが栽培される各畑の詳細をご紹介します。
近年のガーギッチ・ヒルズ・エステート

Mike Grgich with Violet Grgich and Ivo Jeramaz
参照元:cawineclub.com
ワインテイスティングレポート
Grgich Hills Cabernet Sauvignon 1987
2020年9月23日

ガーギッチ・ヒルズ・エステートでは2007年にGrgich Hills CellarからGrgich Hills Estateへと名称を変更したため、1987年ヴィンテージは未だGrgich Hills Cellarでした。また、現在のエチケットはカラーですがこの頃はモノクロというとっても希少な1本です。
ブラックベリーや干しプラムの香りから始まり黒スグリやカベルネソーヴィニヨン特有の杉や針葉樹のニュアンスも若干取れる。ほんのりタバコや枯れ葉のニュアンスも取れる。味わいは甘みはソフトで酸味は比較的シッカリとしている。タンニンはこのヴィンテージでも力強い印象を受ける。全体的なバランスは抜群で酸味がやや強めという事もありエレガントにまとまっていました。素晴らしい!
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